子どもの権利、大人の権利

「暮らし生活文化しあわせラボ」の研究として、今年4月から「子どもの権利、子ども条例」について調べてきました。
子ども条例を制定する12の自治体からアンケート調査へのご協力を頂いたり、8月からは仙台市民や仙台市で活動する人々の声を聞く座談会も行い、43名の皆さんが参加。それぞれの思いを語って頂きました。

「誰一人取り残されない気仙沼」の実現を目指すプロジェクトが行われているとお聞きし、「子どもの権利条約研修会」などの取り組みについて知りたいと思って気仙沼に伺ったり、出張に絡めて人権に関する取り組みが盛んな名古屋市の「なごや人権啓発センター」に行ってみたりもしました。

現在は座談会や取材のまとめの真最中。
たくさんの人々の思い、たくさんの取り組み、そこから生まれてくる自分の本質的な願い…。
多くの方々のご協力に心から感謝し、胸いっぱいで取り組ませて頂いています。

 

「誰一人取り残されない気仙沼の実現を目指すプロジェクト」は、「人間の安全保障」フォーラム(HSF)の呼び掛けで始まったとのこと。
元となった「宮城県の人間の安全保障指標」は、宮城県民としてこの現実に向き合う必要性を痛感させられるものです。

「宮城県の人間の安全保障指標」発表会

ここに【宮城県の人間の安全保障指標(35市町村データ)】(2021年3月23日時点)が掲載されていて、2ページ目を見ると「子どもを巡る課題が多い」とあります。
また、同じ2ページ目の冒頭には、大人を含めた県民について「主観的な自己充足度が低い」とも書かれていて、子どもの権利だけでなく「大人の権利」についての課題の大きさを感じました。

 

家庭、学校、地域、職場…あらゆる場での「権利侵害の連鎖」が、きっとあるのだと思います。
その連鎖を断ち切るには「大人も自分の権利を知り、大事にする」ということがたぶん必要。

「やさしい社会」の土台には“自分”がある。
県民、市民が誰一人犠牲になることなく未来づくりをしていくことはきっと可能なのだと思うのです。

その方向に進む方法を模索しながら、この研究をどう着地させていくのかを考えている最中です。

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