子育てってなんだ/10歳という節目

チイが10歳、4年生半ばくらいから少し早い思春期が始まりました。
集団生活がニガテだったチイにようやくいつも一緒にいられるお友達ができた、その時期と思春期は重なりました。

友達ができたのはうれしい。
でも、自分が心地良い関わり方が分からず、振り回されてしまう。
友達と一緒にいるために必死で頑張り、疲れてはひきこもる。
チイは徐々に自分のあり方について深く考えるようになっていきました。

 

男の子の思春期は少し遅いのだと思いますが、10歳のユタはすでに哲学者でした。
就学前から自分の主張をしっかりと伝えようとしていたユタとは、たびたび「会議」の時間がありました。納得するまで私が離れることを許さない根気があり、1時間、2時間の会議が恒例でした。

そんなユタは「子どものままでいることを許さない社会との葛藤」が10歳から始まっていました。
先生や親の言い分は分かる。でも自分の理想は違う。そんな心がいつもあったように感じました。

 

何年か前から「2分の1成人式」なども流行っていて、10歳はこんなふうにどんな子も節目になるのだと思うのです。
「子育てママ、みんなつながろう! わいわいオンラインカフェ!」のために収録した、15歳になったユタと10歳のアツヤ君、レイナちゃんとのセッションをぜひ聴いて頂きたいと思います。
10歳のふたりのお話しにたびたび「間」があり、真剣に考え自分の考えをアウトプットしようとしている様子が伝わるトーク。大人の要望に応え、逃げずに受け止めてくれて、その上で自分の内面と向き合ってくれました。
私は収録に立ち会ったのですが、大人が求めるテーマでは自分の考えをオープンにするのは難しいと話し、どんな内容なら自分の意見を言えて大人の要望にも応えられるかをみんなで考えました。
10歳のチイとユタもこんなふうに現実と向き合っていたのだなあと改めて感じ、子どもたちの葛藤を思いながら胸が熱くなりました。

 

ちなみに、私は「10歳」を意識するきっかけになった重要な映画があります。
「おおかみこどもの雨と雪」
狼の父親と人間の母親の間に生まれた長女・雪、長男・雨が、自分の生き方を選んでいく物語ですが、長男の雨が10歳でオオカミとして生きることを選び、母親から離れていくのです。
これは衝撃的でした。
山に入った雨を必死で探す母親のはな。雨の思いを悟ったはなが「強く生きて!」と叫ぶシーンを思いだすと今も涙がこみ上げます。

この映画を一緒に観た時、ユタはちょうど10歳だったのです。
「なんて映画なんだ!」とつぶやきながらハンカチを握るわたしを、ふたりは笑いながらみていましたが、私はこのシーンを観て「もう、子どもたちは自分の人生を歩んでいるんだ」と悟ったのでした。

10歳はきっと、そんなドラマいっぱいの時期です。
ぜひ大事に、共にいられる時間を過ごして頂きたいです(^-^)

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