半径200mの課題解決

「はたらく」の概念が変わりつつあります。

人生100年時代について様々な提案をしているライフシフトジャパンのレポートにも興味深い記事があり、「複業を子育てやボランティアまで広くとらえ、公私混同を推進」という会社の新しいあり方について、企業の皆さんが語っていたほど。
いよいよ「くらしとはたらく」が溶け合う時代の到来を予感させてくれます。

昨晩は、仙台市中心部春日町のTHE6のイベント福島県郡山市のヘルベチカデザイン佐藤さんのお話を聞いてきました。佐藤さんはデザイン業と同時に、社団法人としてイベントスペース、シェアオフィス、喫茶室などを備えるBlue Bird apartment.を拠点としたプロジェクトも手掛けています。ヘルベチカデザインは“みんなでやる”ことをテーマにしており、“いつでも皆が集まれる拠点が必要”という発想があったそう。
Blue Bird apartment.のHPには「地域の方と一緒に小さくスローなカルチャーを作り出す」とあるのですが、その有言実行ぶりにとても刺激を受けました。

まず、佐藤さんの最初の目標は「町内会に入ることだった」といいます。そのために365日、毎朝オフィス周辺の清掃を実行。町内の祭りへの参加を早々と実現します。オープンしてまだ1年ながら、すでに喫茶室やイベントスペースが町内の人々が集う場になっているというのです。
空き家問題や相続の悩みにまで関わり、地域の問題解決に深く入り込んでいる様子は「地域の方と一緒に…」を実現できる未来を想像させてくれます。
銀行を巻き込み、不動産の概念を変えることにもチャレンジ。スピード感も持って本気でまちをよみがえらせようとする佐藤さんのお話は「デザインの概念を解放」し、自由でワクワクするアイディアを引き出してくれます。誰もがデザイナーになれちゃうんじゃないか!?というような気持ちにさせてくれるお話でした。

ちなみに佐藤さんがメインターゲットにしているのは、特定の顧客や企業都合で設定した世代などではなく【Blue Bird apartment.の半径200m】。ここに住むすべての住人を見つめているのが注目すべき点です。
一見するとあまりにも狭いと感じる半径200mの中で、ここまでとことん関わりをもつことをしている企業は他にあるのだろうか。日常を振り返った時、その半径200mからむしろ逃げているのではないかと感じる自分に気がつきます。
ここにも「はたらく」の可能性は大いにあるのではないか。
地域の未来のために、真剣に考えてみたいと感じた夜でした。

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